執行役員制度の導入と留意点

「執行役員(しっこうやくいん)制度」とは、平成9年(1997年)にソニー株式会社が導入して以来、多くの会社で採用されてきた法定外の制度である。業務執行と監督の分離が図られていない取締役会制度を採る従来型の会社(監査役設置株式会社のこと)において、米国のような分離の要素を取り入れるべく導入された。もっとも、取締役数を減少させて取締役会の規模の適正化を図る目的で導入された事例もある。日本監査役協会の調べによると、2016年現在、上場企業の7割が導入している。

以下、執行役員制度の概要から、会社法での扱い、権限、導入に至るプロセス、留意事項等について解説を行う。

・ 執行役員制度の概要(Q&A)

・ 導入段階で決定すべき事項

・ 執行役員制度の導入手続

・ 執行役員制度の運用上の留意点

・ 執行役員の類型と導入企業の状況

・ 執行役員規程モデル



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荻原 勝
経営書院
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